【キガリ】ルワンダ虐殺、言葉にすることができない悲惨な出来事


ルワンダといったら忘れてはならないのが「ルワンダ虐殺」です。

私が生まれた1994年に、約100万人の国民が同じ国民に殺される大量虐殺起きました。

今回の世界一周の中で最も衝撃を受けた体験でした。
記事を書きながらも、思い出して涙が止まらなくなる体験でした。

中学生から学ぶ虐殺の悲惨さ

ルワンダの首都キガリに住む青年海外協力隊の人にお世話になり、職場である学校を見学させてもらいました。その学校は小中高が一緒の学校で、中学校のクラスに入って自己紹介と交流をしました。

ルワンダの子供たちはダンスが好きな子が多いようで、タンザニアの中学校で踊った時と同様にダンスをしたら、すごい盛り上がってくれました。写真のように囲まれ、ダンスセッションが始まります。

自己紹介が終わったら、何か聞いてみたいことはありますか?と尋ねると、「Do you have parent?(親はいますか)」という質問が一番最初に聞かれました。

一瞬、質問の意図が理解できませんでしたが、この国ではある悲劇が起きたことを知っていたので、この質問をする理由が分かりました。

ルワンダで起きた悲劇をあなたは知っているでしょうか?

ルワンダでは1994年に約100万人の市民が殺される大量虐殺がおきました…

平和について考えさせられる国

映画「ルワンダの涙(Shooting Dods)」のあらすじを元に、ルワンダ虐殺についてまとめましたので、わかりづらい箇所もあるかと思いますが、読んでいただけると幸いです。

ルワンダには大きく分けて2つの民族、フツ族とツチ族が住んでいました。人口の84%を占めるフツ族は農業を主な仕事としていて貧しい生活をしていました。人口の15%を占めるツチ族は遊牧が仕事で、家畜を持っているのでフツ族より豊かな生活をしていました。

前々からフツ族とツチ族は内戦が続いており、フツ族であった大統領が何者かに殺されたのが導火線となり、一気にフツ族の怒りが爆発し、 ツチ族を虐殺し始めたのです。

唯一のメディアであるラジオで「ツチ族が大統領を殺した!ツチ族はゴキブリだ!ゴキブリを皆殺しにしろ!」と流れ続け、フツ族の怒りは増す一方で、日に日にツチ族が殺されていきました。

殺し方も残虐で、斧や鉈で切り刻まれ、子どもも容赦なく地面に頭を叩きつけられ頭蓋骨を割られ、女性もレイプされてから腹を切られるなど、とても人間がやったとは思えないくらいひどいものでした。

この惨劇が大統領が亡くなった1994年の4月6日から約100日続き、約100万人の犠牲者が出ました。毎日1万人が殺されたとすると、恐ろしい出来事だという事がわかります。

ルワンダに行く前に予習として、ルワンダ虐殺のドミュメンタリー映画「ルワンダの涙」を見ました。その中で、印象的だったのが、ツチ族の
「どうか子供たちだけでも軍の銃で楽に死なせてください。鉈でずたずたに切られて殺されるのであれば、一思いに銃で殺してください。」という言葉でした。

学校の中で国連平和維持軍に守られていたツチ族でしたが、軍の撤退命令が出て、もうフツ族に殺されるしかない状況で、死に方を選ぶしかない程の絶望的な状況が伝わってきました。

平和で経済発展していくルワンダ

現在のルワンダはツチ族とフツ族の民族は撤廃されて、平和で安全な国になっていました。
実際に、隣人が家族を殺したり、親のいない子どももいるという話を聞きました。なので、中学生から受けた最初の質問が「親はいますか」という質問は衝撃的だったし、そういう環境で育ってきたんだなということを悟りました。

学校の子供たちも元気に学び遊んでいるし、笑顔で生活をしている人々を見てきました。その笑顔の背景にこのような惨劇があったことを知って、想像できないような苦痛と努力があったんだと感じました。

この惨劇について兄と話していて、
「知っていても行動しなければ、知らなくて行動していない人と結果的には同じなんだ」ということを覚えています。

国連や世界の国々はこの虐殺について介入しないという選択を取りました。資源もない貧しい国を守る価値がないためです。
世界中に現状のニュースが流れても、「怖いね」と一言で済まされ、日常の生活を送ると思います。

私は知ったら何かしらの行動ができるような人になりたいと思いました。何もしなければ無知な人と変わらないので。自由に発言できる社会で情報を簡単に発信、取得できる社会だからこそ、この虐殺を知った私は知らないひとに伝えたい、日本人や学生に平和を考えるきっかけを作りたいと思い投稿をしています。

平和とは何かを考えさせられる貴重な体験でした。

※参考URL「ルワンダの大虐殺」
http://www.cosmos.zaq.jp/t_rex/works/works_8_m.html

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