兵庫の玄武洞公園は、国立指定天然記念物や世界ジオパークのスポットにもなっています。
160万年前の噴火によって噴出されたマグマが徐々に冷却されて出来た地形は、まさに自然美となっており、自然の壮大さを静かに雄弁しています。
地球のパワーを感じられるスポットとなっているので、パワースポット巡りにおすすめです。
何角形の石柱が多い?
岩面を拡大してよく見てみましょう。何角形の岩が多く見えるでしょうか。
石柱がいくつも重なり合って見えます。なぜでしょう不思議ですね〜^^
知れば知るほど面白い科学ですが、このように柱状に固まった規則性のある割れ方を柱状節理と呼びます。
玄武洞では、五~八角形の石柱が見られ、六角形が多く確認できます。
なぜ六角形が多いのか考えてみましょう。
例えば、平面状のマグマが冷えて固まる状況を考えます。
地表に噴き出たマグマは、周りの気温が低いので、周辺から冷えて固まります。マグマは固まる際に、縮まる性質があります。
水平方向に広がったマグマは全体的に縮まることが出来ずに、内部でも縮まる力が働きます。
その縮まる力によって出来る割れ目が、柱状節理の割れ目になります。
垂直方向に縮まる力は厚みが薄くなるイメージなので、形状への影響は生まれません。
ここで、なぜ六角形が多いのか、不思議に思うところです。
限られた平面に隙間なく多角形を並べる場合、三角形、四角形、六角形しかありません。
五角形や八角形では隙間ができてしまい、うまく並べることができないのです。
この時、縮む力を最も効率よく逃してくれるのが、六角形なのです。
ヒビ割れの数が少ない方が必要な力が小さいので、三角形だとヒビが6個、四角形だとヒビが4個、六角形だとヒビが3個の中だと、Y字のように三叉に割れる六角形が効率的なわけです。
ハニカム構造と呼ばれる蜂の巣も六角形のイメージがあるように、六角形は丈夫で安定した形なんですね。
日本各地でも、崖の岩面をよく見てみるとこのように、規則性が見られる形をしていることがあるので、ぜひ意識して見てみてください。
地球の磁場が逆転していたことが分かった?
地質学上でもとても重要な洞窟で、玄武洞が出来たときの地球の磁場の向きが現在と反対の向きであったという説が判明したようです。
つまり何十~何百年前は、南極大陸がN極になっていた時代があったということに驚きです!
地磁気逆転がどうして起きるかは、いまだに分かっていないらしく、まだ未解決な問題にはロマンを感じますね。
四神のパワーが込められたパワースポット
玄武洞公園には、玄武洞のほかに、青龍洞、白虎洞、南朱雀洞、北朱雀洞の洞窟があり、中国の四神にちなんで名付けられています。
玄武洞公園の壮大さは、名前に負けず劣らずの力強さがあります。
玄武洞
火山岩の「玄武岩」は、玄武洞に由来しているくらい代表的な巌窟です。
洞窟のようになっているのは、天然記念物として保存される前は、玄武岩の採掘場だったためです。
青龍洞
岩の形が流れる龍のように見えます。
白虎洞
南朱雀洞
北朱雀洞
最後に
160万年前のマグマが固まって出来たというのは地球の歴史を見ているようで、地球のパワーを感じられますね。
今回は、柱状節理がなぜ六角形が多いのかも学ぶことが出来たので、教養にも繋がりました。
城崎温泉が近く、駐車場も見学も無料なので、車で行かれる際は、一緒に観光するのにちょうどいいので寄ってみてください。
30分程度で観光できます。