バンコクでの話。
カオサンロードから、朝一でチェンマイに向かうため、フワランポーン駅に向かう必要があった。チケットは日本にいる間にネットで予約しており、便利になったと感じていたところだった。
タイでは、トゥクトゥクがよく走っているが、価格は交渉して決めるため、観光客向けに高い価格で提示されることが多い。経験として1回は乗ることをオススメするが、基本的にはタクシーに乗った方が安く済むことが多い。
ピンク色のド派手なタクシーを拾うと、旅行用の大きなカバンを後ろの荷台に入れた。英語でフワランポーン駅に行きたい旨を伝えると、運転手も分かったという顔で、出発した。
私は海外でタクシーに乗る時は、念のためGoogleマップで目的地に向かっているかを確認している。運賃を稼ぐために目的地までを少し遠回りしてから向かうことがあるからだ。
いつも通り、マップを眺めながら乗っていると、途中から全然違う方向に走っていることに気づいた。
なぜか、目的の駅ではなく、空港のある方面に向かっていたのだ。
再度、運転手に目的地を伝えると、あーそっちだっのか!という反応で、すぐに切り返して今度は間違いなく目的地の駅に向かってくれた。
私は、フワランポーン駅と伝えたが、旅行カバンも持っていたため、帰国すると思われスワンナプーム空港に向かっていたと思われる。
フワランポーンとスワンナプームは響きは似ているかもしれないが、きちんと駅である”Station”もつけて伝えたのだから間違えないでほしいものだと思いつつ、駅の出発時間もあるため少し気持ちは焦っていた。
やっと目的地のフワランポーン駅に着いた。
運賃は、最短経路でで行くよりかは明らかに高いことは分かっている。
日本であれば、遠回りした分の料金は入りませんよと運転手から言ってくれそうだが、タイではまずそんなことはないだろう。
物価は安いため、運賃が少し増えたくらいで交渉するのは面倒臭いので、表示された金額よりも少し多く払い、お釣りはいらない旨を伝えると、驚くくらいの笑顔が返ってきた。
微笑みの国タイと呼ばれるに相応しい笑顔が返ってきたので、運賃が増えている不満はどこかにふっとんでしまった。
「コップンカップ(ありがとう)」と伝え、フワランポーン駅へと向かった。
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