巨大観音像に世界一の梵鐘?廃墟となった石川県加賀市の秘境を訪れた

福井県から石川の小松空港に車で向かう途中で、石川県加賀市あたりで目に入ってくるのが、赤子を抱いた大きな観音像です。
(福井は定期便の空港がないため、県外に行かないと飛行機に乗れないのです泣)

何か気になって、訪れてみると想像以上におかしく、楽しめる場所でした。

観音院加賀寺にある観音像

高さ73mあり、見上げるほどの高さです。
母性溢れる優しげな表情をしており、街を見守るのようにそびえ立っています。
この街では、観音像が見守っているため、悪さはできないですね。

赤子の大きさだけでも16mあり、奈良の大仏の高さに匹敵します。

観音像を7度見上げると、自身の生きる道が観えるようですので、見かけたら7回見上げてみましょう。

廃墟となったユートピア

観音像がある加賀寺ですが、元々は遊園地やホテルと併設された人気なテーマパークはでした。

バブル期の1987年に「ユートピア加賀の郷」という、巨大観音像、遊園地、温泉宿泊施設の3つのエリアなる複合施設が建設されました。

ただ、徐々に人気がなくなり、1999年には遊園地や温泉施設は閉業してしまいました。
唯一残ったのが、巨大な観音像となっており、2021年の今では、加賀寺として営業しています。

営業しているのかなと疑問に思ってしまう建物で、商店街の入り口は閉鎖されているため、正面ではなく、横の駐車場に車を停めて寺へ入れます。

当時は、観音像の内部の螺旋階段を上ることができ、展望台になっています。
今は、一階の部分しか入ることはできません。

テーマパークは廃墟となってしまった今でも、加賀寺は想像していたよりも楽しめました笑
もともと、人気のテーマパークだっただけあって、見所がいくつかありました。

1188体の千手観音像がある加賀三十三間堂

中は薄暗いのですが、ブッダの生涯を表現するジオラマがあります。

また、三十三間堂というだけあって、千手観音像が1188体並んでいます。
照明がついていないので暗かったですが、数の多さに圧倒されました。心霊スポットかと思うような不気味さがありますが。。。
京都の三十三間堂と比べても負けないくらいの一見の価値はかあります。

世界一の梵鐘佛像

梵鐘の大きさが、高さ10m、直径5mあり、世界一の大きさと書かれています。

本当かどうか怪しかったので、簡単に梵鐘の大きさを調べてみました。

日本三大梵鐘と呼ばれているのが、
京都府 知恩院で高さ3.3m、直径2.8m
奈良県 東大寺で高さ3.9m、直径2.7m
京都府 方広寺で高さ4.1m、直径2.1m
だったので、大きさ的には勝っています。ただ、歴史的な価値を含めての三大のため、単純な大きさだけではなさそうです。

また、世界で一番大きいと言われているのが、熊本県 蓮華院誕生寺で高さ4.6m、直径2.9mと先程の日本3大と呼ばれているものよりも大きいです。
ただ、加賀寺の梵鐘の方が明らかに大きいです。

本当の世界一の大きさの梵鐘は、加賀寺にあるものかもしれません。
なぜ、ここまで情報が出なかったり、世界一の大きさとして認められていないかは謎ですね。
経営が悪化して宣伝ができないからか、そもそも寺として認められていいないのか、梵鐘の定義が違うのか、、、

知る人ぞ知る世界一の梵鐘と考えると、このまま知名度が低いままでもいいかもしれないですね。

最後に

知る人ぞ知る秘境のような場所が好きな私にとっては、とても楽しめました。

廃墟となった怪しげな建物に、世界一の梵鐘があったり、人気の観光施設に負けない三十三間堂があったり、日本最大級の観音像があったりと、人気が出なくなってしまった理由がわからないくらいです。

石川の加賀市に立ち寄る際は、観音像を見つけてみてください。