世界遺産検定のチャプター2では、日本の世界遺産について学んだので、次からは世界の世界遺産について学びます。
2級では世界の代表的な遺産の300件が試験範囲となっています。
チャプターは宗教や時代、歴史などのジャンルごとに分かれており、自分の関心のある分野からも学ぶこともできます。
チャプター3では、世界で最初の世界遺産について学びます。
ここで問題です。
世界遺産条約のきっかけとなった、アブシンベル神殿からフィラエまでの「ヌビア地方にある遺跡群」は、世界で最初に世界遺産に登録された? ○か×か?
答えは、記事を読むと分かります。
世界で最初の世界遺産一覧
1972年に世界遺産条約が誕生し、1978年に最初の世界遺産12件が世界遺産リストに登録されました。
- イエローストーン国立公園(アメリカ)
- シミエン国立公園(エチオピア)
- ナハニ国立公園(カナダ)
- ガラパゴス諸島(エクアドル)
- キトの市街(エクアドル)
- クラクフの歴史公園(ポーランド)
- アーヘンの大聖堂(ドイツ)
- ラリベラの岩の聖堂群(エチオピア)
- ヴィエリチカとボフニャの王立岩塩坑(ポーランド)
- ゴレ島(セネガル)
- メサ・ヴェルデ国立公園(アメリカ)
- ランス・オー・メドー国立歴史公園(カナダ)
世界初の国立公園。約70分感覚で熱湯が吹き出す、オールド・フェイスフル間欠泉が有名。
ワリアアイベックスやゲラダヒヒなどの貴重な動物が生息する高山。
高緯度のツンドラ地帯でありながら穏やかな気候の公園。
ダーヴィンが世界に知らしめた、独自に進化した生物多様性の島。
キトス族が築いた、インカ第二の都市。
かつてのポーランド王国の首都。
カール大帝のゆかりの聖堂。
岩を掘り抜いて築いた聖堂群。
岩塩で築かれた礼拝堂がある世界最古の岩塩坑。
奴隷が取引されていた負の遺産の島。
アナサジ族が築いた鳥の巣のような住居群。
北米に初めて築かれたヴァイキングの入植地。
意外とあまり聞いたことのない世界遺産が多いですね。
この中では、イエローストーンやガラパゴス諸島が有名な遺産ですかね。私も行ったことはないですが^^;
世界遺産条約が生まれるきっかけとなった遺産
エジプトのナイル川沿いにあるアブシンベル神殿周辺の「ヌビア地方にある遺跡群」の救済キャンペーンが世界遺産条約に影響を与えたと言われています。
エジプト政府は国民の生活向上のためダム建設を計画しました。しかし、ダムが出来るとアブシンベル神殿などの遺跡群が水没してしまうため、当時のエジプト大統領がユネスコに救済を依頼し、経済開発と遺産保護の両立の課題に取り組みました。
世界中から協力を受け「人類共通の遺産」という考えが生まれ、世界遺産条約の理念に繋がりました。
自然遺産の保護の歴史は世界遺産条約の100年前からあった
最初に世界自然遺産の登録さえたうちの一つである「イエローストーン国立公園」は、世界遺産条約誕生の100年も前に、世界で初めて自然保護を目的とする国立公園として認められました。
国立公園の自然保護で重要な「wilderness(ウィルダネス)」という手つかずの自然を意味する考え方が自然遺産の保護に受け継がれています。
人間の手を極力入れないため、山火事が起きても、人間が消化活動をせず、自然の回復機能に任せるという対応になります。
世界遺産条約のきっかけとなった、アブシンベル神殿からフィラエまでの「ヌビア地方にある遺跡群」は、
世界で最初に世界遺産に登録された? ○か×か?
答えはお分かりですね。もちろん×です。
「ヌビア地方にある遺跡群」は、1979年に世界遺産になったので、最初の世界遺産登録から1年後に登録されました。