世界遺産には、文化遺産・自然遺産・複合遺産に分かれることは、すでに学びましたが、登録の概念としては、他にもあります。
トランスバウンダリーサイトやシリアルノミネーションサイトです。
世界遺産検定以外では、聞かないような表現だとは思いますが、言葉は難しいように見えても、内容はシンプルです。
さて、問題です。
日本の世界遺産には、国境を超えた世界遺産登録(トランスバウンダリーサイト)がある。○か×か?
答えは、記事の最後に。
トランスバウンダリー(国境を超える遺産)
トランスバウンダリーとは、国境線を超えて、多国間に広がる世界遺産のこと。
多国間の協力による下で遺産を保護・保全を目的としています。
何か思い当たる世界遺産はありますか?
シルクロードあたりが有名になりますかね。
シリアル・ノミネーション(連続性のある遺産)
シリアル・ノミネーションとは、文化や歴史的背景、自然遺産が共通する資産を一つの遺産として登録するもの。
分かりづらい表現ですが、姫路城や厳島神社のように単独の世界遺産ではなく、複数の要素で構成されたものを一つの遺産とする考え方です。
○○群と登録されているような遺産は、複数の構成資産が含まれている遺産になります。
トランスバウンダリーとシリアル・ノミネーションのリスト
- シルクロード(中国、キルギス、カザフスタン)
- シュトルーヴェの測地弧(ウクライナ他9ヶ国)
- ベルギーとフランスの鐘楼群(フランス、ベルギー)
- アルマデンとイドリア(スペイン、スロベニア)
- 福建土楼群(中国)
- インドの山岳鉄道群(インド)
- ワッデン海(オランダ、デンマーク、ドイツ)
- マロティ-ドラーケンスブルグ公園(南アフリカ、レソト)
- カルパティア山脈と他のヨーロッパ地域のブナ原生林(ウクライナ、スロバキア、ドイツ他9ヶ国)
交易路。トランスバウンダリーであり、シリアル・ノミネーション・サイトでもある。
地球の形状や大きさが明らかになった、三角測量の地。
自由と繁栄の象徴となる鐘楼。
世界最大の水銀鉱山。
円形の特徴的な集合住宅。行ってみたい。
ダージリン・ヒマラヤ鉄道など3路線からなる、現在も運行している鉄道。
ラムサール条約で保護された海。
サン族による壁画のある山岳地帯。
世界最大希望のブナの原生地帯。
問題の答えです。
日本の世界遺産には、国境を超えた世界遺産登録がある。○か×か?
答えは○です。
ル・コルビュジエの建築作品が日本を含む7ヶ国で登録されております。